うつつ窯は金沢市の医王山(いおうぜん)の谷あい、緑深い折谷町にあります。

すぐ近くには金沢温泉郷の一つ湯涌温泉。湯涌温泉は1300年前に紙漉き職人が泉に身を浸す一羽の白鷺を見つけ近付いてみたところ、湯が涌き出ていることを知ったというところです。今も高い木の上で巣作りする鷺をみかけます。

工房の近くに住む古老は以前は炭焼きで生計を立てていました。炭窯の作り方や炭焼きについて話してくれます。冬の曇った何となく生暖かい日は狸狩りに良いと言います。

狸は勿論、猪、狐、カモシカ、リスも時折見かけます。目の前には浅野川に繋がる支流が流れています。雅号の「佳谷(かこく)」の谷は折谷町の谷に由来しています。

それから中国の賢者、老子の「谷神不死」の言葉にかけて金沢の古刹大乗寺の山主老師に付けていただきました。

この白い磁器土は近年九谷焼の製土所で開発された透光性磁器です。

刷毛で白土を塗り重ねてできる凹凸が微妙な陰影をつくり、より複雑な質感と色合いが一つの器の中に生まれます。

また、器に鮮やかさと独自性を持たせるために釉薬は工房で調合しています。マットな質感の釉薬と透明感のある釉薬を一つの画面に使うことによってより深みを表現しています。

釉薬は化学反応の賜物なので、土との相性、収縮率の違い、温度の調整などに苦労しますが、他にはない色合い、質感、色の美しさを追求し独自の表現を目指しています。

器の胎には鉄分を多く含む赤土を使っています。土は多孔質で温かみと柔らかい質感が肌に馴染み、飽きのこない素材です。土のキメの大きさ、焼きしまりの温度、鉄分の量による色味、釉薬との相性から信楽で作られている赤土をメインに使っています。

そのままでは釉薬の色が明るく発色しないので、わずかに赤土の色が残るように白い磁器土を塗り重ねて全体に奥行きを出して絵付けを施しています。

まずは手で土を捏ねるところから始まります。成形の基本は石膏型に板状にした粘土を打ち付ける型打ち、それから回転する轆轤(ろくろ)の上で指を滑らせて引き上げる轆轤引きすべて手作業です。

器といえば工業製品が主流の現在です。焼き物の仕事を始めた頃に一日に十万個の器を造り上げるという大きな製陶工場を見学しました。器を作る機械のあまりのスピードと巧みさに愕然としました。

 

機械は私が毎日手でやっていることをこんなに速く、ずっと上手く大量にしかも休憩要らずでこなしてしまう!こんな限界だらけの私が焼き物をする意味があるの?と。工場の製品の中には「手作り風」というのまでありました。人間の手仕事と機械の手作り風の違いは何か?暫くうなされました。

私が感じたのは「モノに表れる呼吸感」です。人は呼吸をします。人が手で行う仕事には息が入って出ていくという動きがあります。呼吸を感じるモノには人はより親しみを感じるのではないでしょうか?

呼吸を感じる手作業を意識して、成形や絵付けをしています。

うつつ窯は金沢市の医王山(いおうぜん)の谷あい、緑深い折谷町にあります。すぐ近くには金沢温泉郷の一つ湯涌温泉。湯涌温泉は1300年前に紙漉き職人が泉に身を浸す一羽の白鷺を見つけ近付いてみたところ、湯が涌き出ていることを知ったというところです。今も高い木の上で巣作りする鷺をみかけます。

工房の近くに住む古老は以前は炭焼きで生計を立てていました。炭窯の作り方や炭焼きについて話してくれます。冬の曇った何となく生暖かい日は狸狩りに良いと言います。

狸は勿論、猪、狐、カモシカ、リスも時折見かけます。目の前には浅野川に繋がる支流が流れています。雅号の「佳谷(かこく)」の谷は折谷町の谷に由来しています。

それから中国の賢者、老子の「谷神不死」の言葉にかけて金沢の古刹大乗寺の山主老師に付けていただきました。

器の胎には鉄分を多く含む赤土を使っています。土は多孔質で温かみと柔らかい質感が肌に馴染み、飽きのこない素材です。土のキメの大きさ、焼きしまりの温度、鉄分の量による色味、釉薬との相性から信楽で作られている赤土をメインに使っています。

そのままでは釉薬の色が明るく発色しないので、わずかに赤土の色が残るように白い磁器土を塗り重ねて全体に奥行きを出して絵付けを施しています。

この白い磁器土は近年九谷焼の製土所で開発された透光性磁器です。

刷毛で白土を塗り重ねてできる凹凸が微妙な陰影をつくり、より複雑な質感と色合いが一つの器の中に生まれます。

また、器に鮮やかさと独自性を持たせるために釉薬は工房で調合しています。マットな質感の釉薬と透明感のある釉薬を一つの画面に使うことによってより深みを表現しています。

釉薬は化学反応の賜物なので、土との相性、収縮率の違い、温度の調整などに苦労しますが、他にはない色合い、質感、色の美しさを追求し独自の表現を目指しています。

まずは手で土を捏ねるところから始まります。成形の基本は石膏型に板状にした粘土を打ち付ける型打ち、それから回転する轆轤(ろくろ)の上で指を滑らせて引き上げる轆轤引きすべて手作業です。

器といえば工業製品が主流の現在です。焼き物の仕事を始めた頃に一日に十万個の器を造り上げるという大きな製陶工場を見学しました。器を作る機械のあまりのスピードと巧みさに愕然としました。

機械は私が毎日手でやっていることをこんなに速く、ずっと上手く大量にしかも休憩要らずでこなしてしまう!こんな限界だらけの私が焼き物をする意味があるの?と。工場の製品の中には「手作り風」というのまでありました。人間の手仕事と機械の手作り風の違いは何か?暫くうなされました。

私が感じたのは「モノに表れる呼吸感」です。人は呼吸をします。人が手で行う仕事には息が入って出ていくという動きがあります。呼吸を感じるモノには人はより親しみを感じるのではないでしょうか?

呼吸を感じる手作業を意識して、成形や絵付けをしています。

 

うつつ窯は金沢市の医王山(いおうぜん)の谷あい、緑深い折谷町にあります。すぐ近くには金沢温泉郷の一つ湯涌温泉。湯涌温泉は1300年前に紙漉き職人が泉に身を浸す一羽の白鷺を見つけ近付いてみたところ、湯が涌き出ていることを知ったというところです。今も高い木の上で巣作りする鷺をみかけます。

工房の近くに住む古老は以前は炭焼きで生計を立てていました。炭窯の作り方や炭焼きについて話してくれます。冬の曇った何となく生暖かい日は狸狩りに良いと言います。

狸は勿論、猪、狐、カモシカ、リスも時折見かけます。目の前には浅野川に繋がる支流が流れています。雅号の「佳谷(かこく)」の谷は折谷町の谷に由来しています。

それから中国の賢者、老子の「谷神不死」の言葉にかけて金沢の古刹大乗寺の山主老師に付けていただきました。

器の胎には鉄分を多く含む赤土を使っています。土は多孔質で温かみと柔らかい質感が肌に馴染み、飽きのこない素材です。土のキメの大きさ、焼きしまりの温度、鉄分の量による色味、釉薬との相性から信楽で作られている赤土をメインに使っています。

そのままでは釉薬の色が明るく発色しないので、わずかに赤土の色が残るように白い磁器土を塗り重ねて全体に奥行きを出して絵付けを施しています。

この白い磁器土は近年九谷焼の製土所で開発された透光性磁器です。

刷毛で白土を塗り重ねてできる凹凸が微妙な陰影をつくり、より複雑な質感と色合いが一つの器の中に生まれます。

また、器に鮮やかさと独自性を持たせるために釉薬は工房で調合しています。マットな質感の釉薬と透明感のある釉薬を一つの画面に使うことによってより深みを表現しています。

釉薬は化学反応の賜物なので、土との相性、収縮率の違い、温度の調整などに苦労しますが、他にはない色合い、質感、色の美しさを追求し独自の表現を目指しています。

まずは手で土を捏ねるところから始まります。成形の基本は石膏型に板状にした粘土を打ち付ける型打ち、それから回転する轆轤(ろくろ)の上で指を滑らせて引き上げる轆轤引きすべて手作業です。

器といえば工業製品が主流の現在です。焼き物の仕事を始めた頃に一日に十万個の器を造り上げるという大きな製陶工場を見学しました。器を作る機械のあまりのスピードと巧みさに愕然としました。

機械は私が毎日手でやっていることをこんなに速く、ずっと上手く大量にしかも休憩要らずでこなしてしまう!こんな限界だらけの私が焼き物をする意味があるの?と。工場の製品の中には「手作り風」というのまでありました。人間の手仕事と機械の手作り風の違いは何か?暫くうなされました。

私が感じたのは「モノに表れる呼吸感」です。人は呼吸をします。人が手で行う仕事には息が入って出ていくという動きがあります。呼吸を感じるモノには人はより親しみを感じるのではないでしょうか?

呼吸を感じる手作業を意識して、成形や絵付けをしています。